妙栄寺のねがい
この取り組みはもともと、日ごろ妙栄寺を支えて下さっている檀信徒様のために、お寺としてなにか還元できることをという気持ちからはじまりました。
新型コロナウイルスの影響で、以前まで行われていた大・中規模の一般葬が減り、家族葬が一般的になってきました。
それに伴い簡素化が進み「お坊さんを呼ばないと安く済む」「通夜を行わない一日葬も増えましたよ」と言われたと、戸惑ってお寺に相談に来られる方も増えています。
お寺としても今まで葬儀を葬祭業者様にお任せしてしまっていた姿勢を改めました。
お寺が積極的に関わっていくことで、故人を見送る最後の時間を最善のかたちで守り、誰にとっても不慣れなお葬儀を必要なものを必要な分だけ選びとるかたちに変えたい。
そういった思いから、お寺で出来る家族葬「お寺葬」をはじめました。
最初の葬儀から1年半。祭壇を備え付けとしてお寺で準備し、思いに賛同していただける葬祭業者様と検討を重ね、行政にかけあい火葬予約を夜間もできるようにして、手探りながらも形になってきました。
今では永代供養や樹木葬をきっかけに、檀家様以外の方もお寺葬でお見送りして下さるようになりました。
家族だけのシンプルなお葬式
お供え花を1対置いたシンプルな祭壇です。
必要最低限の葬儀を価格を抑えて提供したいというNPO法人の業者様に協力していただいています。
一対と言いましてもお花は華やかで大きく、故人の好きだったお菓子やお酒をご用意されればご家族でお見送りされるには十分な祭壇でした。
お花好きな故人へ送った花祭壇
こちらは個人の葬祭業者様にお願いしたお葬式です。
お花好きの故人のために花祭壇を設け、親族の方も供花をしてくださったので、お花畑のようなお葬式になりました。
お寺葬では会場で湯灌も可能です。この時は当家様のご希望で薄いピンクの装束にお召し変えしてもらい、お顔がぱっと華やいだととても喜んでいらっしゃいました。
「いのち」に関わってきた自負をもって
お寺でお葬儀をさせていただくようになってから、亡くなった日からお葬式までの3,4日間を共に過ごすことで、当家様との距離がとても縮まったように思います。
御葬儀は誰にとっても突然で慣れることのない儀式です。
ご遺族の方は悲しみと向き合う間も無いほどに短い期間でたくさんのことを決定し、気を配らなければならず、言い知れぬ心細さに苛まれることもあります。
そんな時のために僧侶は皆様と一緒に祈ります。
「大切な人の旅立ちに、残された人の悲しみに、神仏のご加護がありますように」と。
妙栄寺はずっと苦しみ悩みながら生きる人達の幸福を願い、亡き人の御冥福を祈りながら、命のバトンがつながりゆくのを見守ってきました。
葬儀のご相談はいつでも、急な御不幸でどうすればいいのか悩んだら夜間でも結構です。
妙栄寺を頼っていただければと思います。
☎0595-63-6305
三重県名張市百合が丘東2-10
宗教法人 日蓮宗 妙栄寺